支援テーマ
支援者
商工会名 | 長野市商工会 |
担当主任経営支援員等名 | 宇都宮 剛 |
専門家
専門家名 | - |
主な保有資格 | - |
主な専門分野 | - |
企業概要
企業名 | まめぱん |
業種 | 飲食料品小売業 |
資本金 | - |
従業員数 | 2名 |
事業概要
創業(設立年月日) | 平成16年4月 |
店舗 |
長野市松代町西寺尾1450 A・コープ松代店内 |
事業内容 | パン製造・小売業 |
支援の概要
■経営課題
卵・乳製品などを使わずオーガニック素材にこだわった健康志向の天然酵母パンの製造・販売を行っている。代表者夫妻は、平成7年に旧大岡村(現在の長野市大岡)に移住。長女のアレルギーをきっかけに、オーガニック素材にこだわったパンを作り始め、徐々に評判となり創業に至った。当初は、地元の大岡村内の道の駅などを通じて販売していたが、現在は、A・コープ松代店内インストアベーカリーの他、A・コープ各店舗や近隣の道の駅への委託販売等を行っている。
支援時点での経営課題は、大きく2点あった。
①基幹店であるA・コープ松代店内インストアベーカリーの売上が、A・コープ松代店の集客力に依存する部分が大きく、今後、高齢化の進展や競争激化により、同店の来店客数が減少するおそれがあり、新規の販路を拡大する必要があった。
②当店商品である「天然酵母を使ったくるみレーズンパン」と、健康とアンチエイジングをテーマに開発した「全粒粉の健康志向パン」を主力商品として確立しているが、新たな付加価値を加えた第3の柱となる新商品の開発をしたい。
■支援内容
地元製粉業者の呼びかけにより「信州ワインブレッド」の試作開発に着手した。
この信州ワインブレッドは、長野県産ブドウを使用したワインと、長野県産小麦100%使用したパンのことであり、当社も信州ワインブレッド研究会に加盟し、この定義に基づき、当社独自の工夫を凝らし試作開発を行った。
この試作開発にあたり、試作に必要な一部原材料の調達と機械設備の導入を小規模事業者持続化補助金の活用により行った。また、完成後の信州ワインブレッドを周知するためのチラシも同補助金を活用して行った。チラシの配布については、県内A・コープ各店などに配布した他、偶然に長野市内の百貨店が県内外ベーカリーショップを一堂に会したイベントを行うとのことで出店のお誘いをいただいたため、信州ワインブレッドを訴求するにはより効果的であると判断し、この機会も利用してチラシを配布した。
また、小規模事業者持続化補助金の活用とは別に、全国商工会連合会が運営する「ニッポンセレクト.com」への出店を提案し出品に至った。このサイトには、当店自慢商品のひとつである「くるみレーズンパン」を出品しているが、信州ワインブレッドについても、現在出品準備を進めている。
■支援成果
補助事業終了後、一旦完成した信州ワインブレッドにさらに磨きをかけ、より完成度を高めた商品として、現在販売を行っている。売れ行きも順調に伸びてきており、県内のみならず、東京をはじめ全国各地でのイベント販売の他、銀座NAGANOでの取扱いも開始となった。当初の見込みどおり、当社の新たな主力商品として、今後一層、売上の拡大が期待できる商品となっている。
A・コープ松代店内にある店舗の様子 |
「くるみレーズンパン」と「信州ワインブレッド」等当社の一部商品 |
支援を受けた企業(事業者)の声
今回の支援により、念願の「信州産」を前面に出した新商品の開発・販売が実現できました。
新製品の「信州ワインブレッド」は、信州ブランドの威力を絶大に感じる商品となり、道の駅での評判も上々。銀座NAGANOでの取り扱いもすぐに決まるなど、期待した以上の成果につながり大変満足しております。
また、製パン機器は高価なものが多いため、小規模事業者持続化補助金の2/3補助は大変ありがたかったです。
改めて商工会のご支援に感謝申し上げます。
フォローアップ
経営課題2点の解決に向け、主力となる新商品開発については概ね初期目的を達成できた反面、A・コープ松代店の集客力に依存してしまう状況の解消という点においてはまだ道半ばの状況にある。この課題解決に向け、商圏の拡大を目標に今後も継続して支援していく必要がある。
既述のとおり当社のパンはオーガニックにこだわったものであるので、防腐剤を使用しておらず、商圏拡大には賞味期限が短い等新たな課題も出てきている。
現在、この新たな課題解決に向けて必要となる設備導入のため、国の補助金申請を視野に先端設備等導入計画や経営力向上計画の策定支援を行っている。
更にニッポンセレクト.comも含め、販売実績をお聞きしながら、引き続き事業者に寄り添った伴走型支援を継続して実施したいと考えている。