支援テーマ
支援者
商工会名 | 木祖村商工会 |
担当主任経営支援員等名 | 山口 一幸 |
専門家
専門家名 | 川上 良一 |
主な保有資格 | 工業デザイナー |
主な専門分野 | 新製品やパッケージのデザイン開発 |
企業概要
企業名 | ふるいや木工所 |
業種 | 木工業 |
資本金 | - |
従業員数 | 家族従業員1名 |
事業概要
創業(設立年月日) | 昭和43年4月 |
住所 | 木曽郡木祖村薮原508-1 |
事業内容 | 業務用間仕切り(衝立、屏風)、書道額、色紙額等製造 |
支援の概要
◆企業概要
当事業所は、現事業主で3代目になる老舗木工業者である。かつて先代の時代には、専従者3名を含め従業員6名体制で主に業務用衝立をはじめとした木製品製造を営んでいたが、構造的な不況により売上高が減少傾向となり、事業の縮小を余儀なくされ、現在は事業主夫婦のみで営んでいる。
◆経営課題
①付加価値の高い商品の開発
ホテル・旅館や飲食店が主たるユーザーだが、業者間競争が激化しているうえに、海外産の廉価な商品と競合し、利益を生みにくい状況に陥っている。そのため、他の商品との差別化を図るため、当事業所の技術を活かした、独自性のある高付加価値商品の開発が課題となっている。
②新規販売ルートの開拓
従来より、販売に関しては業界に精通している大手業務用什器販売店のルートで販売を行っており、ひとつの販売店に多くを委ねているため、業界の動向に大きく影響され、販路開拓における自店の独自性が失われてしまっている。そのため、宿泊・飲食サービス業以外への販路開拓が急務となっている。
◆支援方法
商品開発については、エキスパートバンク制度を活用して、工業デザイナーの川上良一氏を招聘し、商工会連合会の上席専門経営支援員も支援に加わって、販売ルートも併せて考慮しながら、商品コンセプトやターゲットを決め、付加価値の高いデザイン開発に取り組んだ。
◆支援結果
新商品名は「長野県産ヒノキのミニパーテーション」としてデザイン開発を行い、従来より木曽川を通じて交流のある名古屋市他周辺の自治体や県内自治体・公共施設向けに販売していくこととした。
また、長野県産ヒノキとすることで、県産材の利用促進を掲げている県の施策と同調し、県レベルでの商談会出展に対応可能なものとした。
デザインは、従来の和風から事務所で活用できる洋風仕様に変更し、色やサイズでもオプション対応が可能なものとして販促用チラシも作成し、販路拡大を図れる状況にした。
【開発したミニパーテーション】
【商品開発風景】
【販促チラシ】
支援を受けた企業(事業者)の声
今まで、販売店主導で作ってきた衝立製品でしたが、デザイナーに入っていただくことで、一から見直して高付加価値の製品を作ることができました。
まずはスタートラインに立った段階ですので、これからは具体的な成果があがるようステップアップし、努力したいと思います。
フォローアップ
今後は、支援施策を活かし、関係機関等と連携しながら、展示会の出展や、木曽川下流域との交流による商品情報の周知を行う。また、顧客の需要動向を反映できるよう、必要に応じてデザインの見直し改善や、更なる商品開発も支援していきたい。