長野県は全国屈指の農産物の産地です。

美しい山々に囲まれた自然豊な長野県は、全国の食卓に美味しい食材をお届けする農業県です。四季の変化に富んだ自然豊かな環境とおいしい水が、野菜やくだもの、きのこなどを育てています。また、東西南北と変化に富んだ県土を反映し、個性溢れる食文化が根付いています。

冬(12月~2月)の食材一覧

白菜(収穫時期:12月)

御代田町では、白菜、レタスなどの高原野菜の生産が盛んです。

健康効果
免疫力を高める作用は野菜の中でもトップクラス。脳梗塞や心筋梗塞の原因となる血栓ができるのを防ぐ働きも期待できます。辛味成分のイソチオシオネートには、解毒作用もあります。ビタミンやミネラルをまんべんなく含み、たっぷりと食べられるので、風邪をひきやすい冬場の栄養源に適しています。

そば(収穫時期:11月~12月)

そばの日本への伝来は奈良時代以前である事は確実で、そば粉を麺の形態に加工する調理方法は、16世紀末あるいは17世紀初頭に生まれたと言われています。古くはそば粉を練った「そばがき」と区別するため「そば切り」と呼ばれていました。このそば切りの存在が確認出来る最も古い文献は、長野県木曽郡大桑村須原にある「定勝寺」(じょうしょうじ)の寄進記録であります。

健康効果
そば特有のポリフェノール、ルチンは、血管を強くする作用や高めの血圧を下げる作用が知られています。殻を除いたそばの実を丸ごと挽いたそば粉(挽きぐるみ)100%をゆでたそばは、マグネシウム、鉄、亜鉛などのミネラルや食物繊維が豊富に含まれています。そばのたんぱく質には、便の量を増やす働きやコレステロールの低下作用などが期待できます。

ゆず(収穫時期:10月~12月)

健康効果
ゆずの皮に含まれる香り成分リモネンには、毛細血管を拡張させて血行を良くする作用があります。スジやワタ、袋、そして皮に含まれるフラボノイド、ヘスペリジンには毛細血管を強くする作用や骨を丈夫にする作用、水溶性食物繊維のペクチンと酸味成分には抗菌作用も。また種には抗酸化作用、種周囲のぬめり成分には保湿作用があるなど、皮から種まで、さまざまな健康効果が知られています。

里いも(収穫時期:9月~12月)

日本へは、紀元前に中国から渡来したという説と、南方から太平洋諸民族の渡来により伝えられたという説があります。日本で稲作が始まったのは弥生時代ですが、それ以前、縄文時代に焼き畑農業が行われており、その中心作物は里いもで、里いもは稲作以前の主食だったと考えられています。日本に定着した里いもは、タロイモ類の中で最も北方の風土に適した系統のものでした。

健康効果
水分が多く、100gのエネルギー量は58kcalと低カロリー。高血圧やむくみを防ぐカリウムが多く(100g中640mg)、特有のぬめり成分ガラクタンには、中性脂肪やコレステロールの低下作用が期待できます。

ますのうの花漬(通年)

中央アルプスからの源流水で育まれたニジマスを酢と塩、おからで調味した木曽郡大桑村の特産品です。そぎ切りにしてそのままお召し上がりいただけますが、針しょうがや七味をあしらっても美味しいです。

健康効果
ニジマスからは、骨の健康維持、抗がん作用、糖尿病予防に役立つと世界的に注目を集めるビタミンDや、肥満の予防と改善に重要な働きをするホルモン、アディポネクチンを増やす脂質成分のn3系脂肪酸がとれます。卯の花(おから)の食物繊維や大豆たんぱくにはコレステロールの低下作用があり、大豆イソフラボンは骨の健康維持や更年期の不調解消に有効です。
※料理としての健康効果です。製品の健康効果ではありませんので、ご了承ください。
食材の入手先
ますのうの花漬
田澤養鱒場 TEL.0264-55-3058 FAX.0264-55-3057

御嶽白菜(収穫時期:通年)

木祖村の「御嶽白菜」は、日本一の品質を誇る木曽ブランド野菜です。標高2,000mの山に囲まれた村内の傾斜地で生育します。甘さ・歯ごたえで市場では高い評価を得ています。

健康効果
免疫力を高める作用は野菜の中でもトップクラス。脳梗塞や心筋梗塞の原因となる血栓ができるのを防ぐ働きも期待できます。辛味成分のイソチオシオネートには、解毒作用もあります。ビタミンやミネラルをまんべんなく含み、たっぷりと食べられるので、風邪をひきやすい冬場の栄養源に適しています。
食材の入手先
木祖村内の直売所・商店又は道の駅「木曽川源流の里きそむら」(木祖村大字薮原163-1 TEL.0264-36-1050)
memo
杣人汁は、一年を通して食すことが出来ますが、御嶽白菜を使用するのは、7月~12月くらいになります。

わさび(収穫時期:通年)

長野県はわさびの生産量が日本一です。主に安曇野市で生産され、県のほぼ中央に位置する肥沃な土地柄から、早い時期からわさびの栽培が行われてきました。何よりもきれいな水を必要とするわさび栽培。安曇野市には名水100選に数えられた「安曇野わさび田湧水(ゆうすい)群」があり、安曇野扇状地の地下をくぐってきた北アルプスの雪解け水がわき出しています。その量およそ1日70万トン。きれいな水をたっぷり吸収して健やかに育ったわさびには、安曇野の歴史と風土がぎっしり詰まっています。

健康効果
すりおろすことで発生するわさびスルフィニルという成分が、肝臓の解毒酵素の働きを高めたり、活性酸素の発生を抑えることで、細胞のがん化を防ぎます。血栓ができるのを防ぐ血液サラサラ作用も野菜の中で飛びぬけて高いことが知られます。ツーンとする辛味成分には、殺菌作用があります。このほか、胃潰瘍や胃がんの一因とされるピロリ菌の増殖を抑える、花粉症などのアレルギー症状を抑えるといった作用も期待できます。
食材の入手先
わさび店やわさび農場。

菊芋(収穫時期:11月下旬から冬場3ヵ月ほど)

健康効果
100gのエネルギー量が35kcalと、他のイモ類に比べて低カロリー。高血圧やむくみを防ぐカリウムも多く(100g中630mg)、含まれる食物繊維の一種イヌリンには、中性脂肪やコレステロールの低下作用、食後の高血糖を抑える作用があります。また、腸内細菌の餌になることで、整腸作用も期待できます。

桑の葉パウダー(収穫時期:通年)

戦前・戦後の養蚕業の盛んだった池田町ならではの桑の葉パウダーです。

健康効果
桑の葉特有の成分、1-デオキシノジリマイシン(DNJ)には、小腸で糖が吸収されるのを抑え、食後の高血糖を抑える働きがあります。このほか、中性脂肪を抑える、肝機能の改善、抗がん作用などが期待されています。
食材の入手先
北安曇郡池田町大字会染6330-1(株)てる坊市場
TEL.0261-62-6200 販売元
生産者は、池田町広津地区

干し柿(収穫時期:12月~1月)

一年を通して川霧が立ち込める犀川沿いの生坂村では、味、栄養ともに優れた柿が育ちます。食物繊維などの栄養素も豊富で、健康食品として注目を集めています。

健康効果
干し柿1個(40g)で、食物繊維が5.6gもとれます。健康維持のためには食物繊維を1日に20g程度とりたいところですが、日本人は15g程度しかとれていません。干し柿を1個プラスすれば不足分が補えます。オレンジの色素成分はβカロチンやクリプトキサンチンで、発がん抑制作用やアルコール性肝障害の予防作用が期待されます。

信濃地鶏(収穫時期:通年)

北信濃の山や森に囲まれた広大な自然の中で、1平方メートルあたり5羽という他の地鶏飼育地にも例を見ない素晴らしい飼育環境のもとで一流の地鶏として成育されています。通常、飼育期間80日以上というのが地鶏の定義として定着しているが信濃地鶏の場合、飼育期間は 120日以上に設定され、通常の地鶏の1.5倍、 ブロイラーの2倍の手間と時間が必要です。

健康効果
高たんぱくで低脂肪なうえ、手羽の部分には美肌効果が期待されるコラーゲンが豊富です。鶏肉に含まれるアンセリンやカルノシンは、余った糖がたんぱく質にくっつくのを防ぐ抗糖化成分で、筋肉の働きを維持し、疲労の蓄積を防ぐ作用があります。
食材の入手先
(有)信濃農園 飯綱町大字倉井2725 TEL.026-253-2687
URL.http://www.shinanonouen.jp/

辛味大根(ねずみ大根)(収穫時期:11月~12月)

俳人 松尾芭蕉が更科紀行のなかで「身にしみて 大根辛し 秋の風」と詠んだとされているように、古くから坂城町の一部地域で栽培され、親しまれてきた地大根(辛味大根)です。小型で、首の部分よりも下の方が膨れており、根の先端はねずみの尻尾のようにも見えることからこの名の由来があります。

健康効果
辛味成分のイソチオシアネートには、活性酸素の発生を抑えたり、肝臓の解毒力を高める作用があります。におい成分のメチルメルカプタンには免疫力アップ作用も。消化酵素のジアスターゼは、ご飯やめん類などの炭水化物の消化を助けます。体脂肪の蓄積や、中性脂肪、コレステロールの上昇を抑える作用にも期待。
食材の入手先
坂城町

おから(通年)

本来が廃物であるところから、値段はごく安価で庶民的な食品です。

健康効果
100g中11.5g含まれる食物繊維量は大豆食品の中でもダントツ。便秘解消に役立ちます。大豆たんぱく質やイソフラボンも豊富です。食物繊維の脂質吸収を抑える作用と大豆たんぱく質のコレステロール低下作用が相まって、生活習慣病対策に。女性ホルモンのように働く大豆イソフラボンは更年期の不調解消や骨粗しょう症予防に有効なうえ、抗酸化作用によって肌を守ります。

野沢菜・野沢菜漬(収穫時期:11月~12月)

野沢菜は、名前のとおり野沢温泉村を中心とした信越地方で栽培される野菜で、特産の野沢菜漬けの材料とされます。その歴史は古く、宝暦6年(1756)頃、野沢温泉村健命寺第8代住職晃天園瑞大和尚が京都遊学の際に持ち帰ったものが、村の地味に合い、美味なる「お菜」に突然変異したと言われています。野沢温泉村では、11月になると温泉で野沢菜を洗う「お菜洗い」の光景が見られるようになります。

健康効果
濃い緑色の色素成分クロロフィルには、ダイオキシンを体外に出す解毒作用があります。カルシウムは生の葉100gに130㎎含まれ、ほうれん草の2.7倍です。βカロチンや、骨粗しょう症を防ぐビタミンKも含みます。
食材の入手先
長野・北信地域