長野県は全国屈指の農産物の産地です。

美しい山々に囲まれた自然豊な長野県は、全国の食卓に美味しい食材をお届けする農業県です。四季の変化に富んだ自然豊かな環境とおいしい水が、野菜やくだもの、きのこなどを育てています。また、東西南北と変化に富んだ県土を反映し、個性溢れる食文化が根付いています。

プルーン(収穫時期:8月中旬~9月下旬)

すももの一種で、旧臼田地域が栽培の発祥の地であり、気候風土に適しています。「ミラクルフルーツ」「命の泉」といわれているほど栄養価が高く「健康食品」「美容食品」として人気です。

健康効果
プルーンは、黒色の色素成分のアントシアニンやβカロチンといった抗酸化成分を豊富に含み、肌や目を健やかに保ちます。乾燥させたドライプルーンでは、鉄分やカリウム、食物繊維を効率よく補給できます。
食材の入手先
JA佐久浅間青沼集荷所 佐久市入沢1080-1 TEL.0267-82-0021
相沢照夫 臼田1807-2 TEL.0267-82-3413
(有)サングリーンファーム 佐久市入沢1118 TEL.0267-82-5481

トマト(収穫時期:7月中旬~9月上旬)

ナス科の植物で、なんと世界には 8,000種類以上ものトマトが存在するそうです。原産地は南米ペルーで、日本には江戸時代に観賞用として伝わりました。食べるようになったのは、江戸時代の終わりになってから。意外にも歴史は浅いようです。

健康効果
色素成分リコピンの抗酸化作用で活性酸素を消去、紫外線による肌へのダメージを防ぐほか、がんの予防に役立つことも期待される食材です。肥満の予防と改善に重要な働きをするホルモン、アディポネクチンを増やす作用も。酸味成分のクエン酸には疲労軽減作用があるほか、汗で失われやすいカリウムも補給できるので、夏バテ予防にも適しています。
食材の入手先
長野県全域、日本中で栽培されています。ハウス栽培等により、現在は年間を通して店頭に並んでいます。
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一世帯当たりの年間購入量では、トマトは生鮮野菜中ダイコン、ジャガイモ、キャベツ、タマネギに次いで5位に位置しています。(出荷量、収穫量も)野菜の主要品目が、10年前と比べて軒並み減少または横ばい傾向にあるなかで、目立った増加を見せている数少ない野菜類のひとつです。

乾そば(収穫時期:おそばは11月下旬)

縄文時代にはすでに食べられていたとも言われるほど、そばは日本の食文化と深い関わりをもっています。現在食べられているそばは江戸時代に中山道本山宿から始まったと言われ、それ以前は団子状のそばがきや煎餅状のものでした。そばは高冷地の土地を好むことから、信州の気候風土はまさに良質のそばの栽培に適しています。

健康効果
そば特有のポリフェノール、ルチンは、血管を強くする作用や高めの血圧を下げる作用が知られています。殻を除いたそばの実を丸ごと挽いたそば粉(挽きぐるみ)100%のそばをゆでたそばと玄米ご飯を比べると、マグネシウム、鉄、亜鉛などのミネラルや食物繊維の含有量はそばが勝っています。そばのたんぱく質には、便の量を増やす働きやコレステロールの低下作用などが期待できます。

じゃがいも(収穫時期:夏)

南米アンデス山脈の高地が原産といわれています。16世紀スペイン人によりヨーロッパにもたらされ、このとき運搬中の船内で芽が出たものを食べて、毒にあたった為「悪魔の植物」と呼ばれました。日本には1,600年頃オランダ船によりジャカルタ港より運ばれました。当時は鑑賞用として栽培されたといいます。

健康効果
含まれるビタミンCは100g中35㎎と多く、また加熱で壊れにくいのが特徴です。じゃがいもに含まれるたんぱく質が消化吸収されるとき、小腸から満腹ホルモンのコレシストキニンが分泌され、満腹感が得られやすくなり過食を防ぐという研究があります。でんぷんの一部、難消化性でんぷんは小腸で消化されずに大腸まで届いて食物繊維のように働き、腸内環境を整えます。
食材の入手先
じゃがいもの芽にはポテトグリコアルカロウド(PGA)という毒性があるため、日光にあてず暗所で保存し、春先のじゃがいもを扱うさいには、よく芽や緑色になった皮は取り除いてください。
(PGAは水溶性のため皮をむいて茹でたり、水にさらすことで取り除くことができますが、十分気をつけてください。)

ヤーコン(収穫時期:晩秋)

ヤーコンは近年栽培されはじめ、栄養価も高く注目されている食材です。

健康効果
腸内でビフィズス菌などを増やして腸内環境を整えるフラクトオリゴ糖が、ごぼうやたまねぎの2~3倍と豊富。お通じを改善に役立ちます。皮の部分には抗酸化作用の強いポリフェノール、クロロゲン酸が。葉の部分を利用したヤーコン茶では、食後の高血糖を抑える作用も確認されています。
食材の入手先
食料品販売店等で購入できます。

花豆(収穫時期:11月)

日本では昔から「ハレの日」の食として赤飯を食べる風習があります。花豆をつかって赤飯(おこわ)にすると、豆が大きいので見栄えもよく、小豆に比べ豆の皮が破れないため縁起のよい赤飯ができます。もち米との組み合わせで栄養的にお互いの不足点をカバーしあい、糖質の代謝、必須アミノ酸バランスを補足する効果が生まれます。

健康効果
糖質の代謝を促すビタミンB1と食物繊維が豊富。加熱するとでんぷん質が難消化性でんぷんに変わり、大腸まで届いて短鎖脂肪酸が作られます。短鎖脂肪酸には、腸の細胞を若々しく保ち、細胞のがん化を防ぐ作用が。皮に含まれる色素成分、アントシアニンの抗酸化作用で細胞の老化を防ぎます。

りんご(収穫時期:秋)

神話にも登場するほど、りんごの歴史は古く、世界から見てもポピュラーな果物です。日本のりんご栽培は、明治時代にアメリカから苗木を輸入したことにより始まります。現在、長野県の生産量は全国第2位で全体の2割を占めています。

健康効果
りんごのポリフェノールが内臓脂肪の蓄積や中性脂肪の上昇を抑えます。アレルギーの原因物質を減らし、花粉症などを軽くする作用も報告されています。水溶性の食物繊維、ペクチンには整腸作用があるほか、放射性物質のセシウムを小腸で吸着して排出する解毒作用があることも確認されています。

ブルーベリー・ドライブルーベリー(収穫時期:初夏~秋)

ブルーベリーが日本に導入されたのは、1950年ごろ。栽培における急激な変化を見せたのは1990年以降で、当時の消費者の食に対する健康意識やアントシアニンの持つパワーが認知され始めたのをきっかけに急激に栽培面積が増えました。今では全国的に栽培されていますが、中でも長野県は日本一の栽培面積を誇っています。

健康効果
黒色の色素成分、アントシアニンには、目を健やかに保つ抗酸化作用があります。乾燥させることで、食物繊維、鉄分などのミネラル類が濃縮され、効率よく補給できます。

ゴーヤ(収穫時期:夏)

ゴーヤはインドを中心とする東南アジアで発祥し、沖縄に伝わったのは琉球王国時代とされています。何年か前までは余り知られていなかったゴーヤですが、テレビドラマの影響などでゴーヤブームが起こり、現在ではどこでも手に入るようになりました。最近では、「緑のカーテン」として、ゴーヤを栽培する人も増えています。

健康効果
ビタミンCの含有量が野菜の中でもトップクラスの100g当たり76㎎。独特の苦み成分には、脂質代謝を改善して中性脂肪やコレステロールを下げる作用や、食後の高血糖を抑える作用があります。苦みの刺激で食欲増進、夏バテ予防にも。豊富なカリウムには、体内の余分な水分をとる作用や、血圧を上昇させるナトリウムの働きを抑える作用があり、むくみ解消や高血圧予防に役立ちます。

バナナ南蛮(収穫時期:夏~秋)

バナナ南蛮は長野県の特産品。名前の由来は定かではありませんが、形と色がバナナに似ていることからつけられたのでしょうか。

健康効果
辛味成分には、エネルギー消費量を増やす作用が期待できます。辛味の刺激は胃腸の働きをよくしてくれるので、食べた瞬間から代謝アップのスイッチが入ります。血流が良くなるので、冷え解消にも役立ちます。

ルバーブ(収穫時期:梅雨期)

古くは漢方薬として使われていた大黄を食用にしたものがルバーブです。ルバーブの赤い色素はアントシアニン系色素で、なすやしそ、赤ワインと同じ色素です。この成分には活性化酸素を減らす抗酸化作用があります。

健康効果
赤い色素成分には、全身の細胞を酸化の害から守る作用が期待できます。余分な水分を体外へ排出してむくみを防ぐカリウムが豊富。便秘薬として使われる生薬「大黄(だいおう)」の近縁種で、便秘改善作用もあるようです。
食材の入手先
時季になるとスーパーで売られています。
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ルバーブには一本の茎が赤・黄・緑とわかれているので、色別に煮ると三色のジャムができあがります。

白菜(収穫時期:12月)

御代田町では、白菜、レタスなどの高原野菜の生産が盛んです。

健康効果
免疫力を高める作用は野菜の中でもトップクラス。脳梗塞や心筋梗塞の原因となる血栓ができるのを防ぐ働きも期待できます。辛味成分のイソチオシオネートには、解毒作用もあります。ビタミンやミネラルをまんべんなく含み、たっぷりと食べられるので、風邪をひきやすい冬場の栄養源に適しています。

紅玉(収穫時期:10月)

立科町にはりんご生産農家が、多くあります。

健康効果
りんごのポリフェノールが内臓脂肪の蓄積や中性脂肪の上昇を抑えます。アレルギーの原因物質を減らし、花粉症などを軽くする作用も報告されています。水溶性の食物繊維、ペクチンには整腸作用があるほか、放射性物質のセシウムを小腸で吸着して排出する解毒作用があることも確認されています。
食材の入手先
JA佐久浅間 マル横共選所 TEL.0267-56-1129
菜ないろ畑 TEL.0267-56-0045

花オクラ(収穫時期:8月)

オクラに似た花を咲かせることから、花オクラと呼ばれています。原産地は中国です。花弁を生のままサラダにしたり、天ぷら、湯がいて三杯酢などで食べたりします。そのまま刻んでしょうゆをかけて食べると、素材の粘り、本来の味がより感じられます。酢はちみつ漬けにしてあるため保存がきき、栄養価も高まります。

健康効果
オクラと同じように、ゆでて刻むと粘りが出ます。この粘性物質は、古くから手すき和紙の糊として使われてきたほど。胃粘膜を保護する作用や整腸作用が期待できますが、詳しいことは分かっていません。

そば

健康効果
そば特有のポリフェノール、ルチンは、血管を強くする作用や高めの血圧を下げる作用が知られています。殻を除いたそばの実を丸ごと挽いたそば粉(挽きぐるみ)100%のそばをゆでたそばと玄米ご飯を比べると、マグネシウム、鉄、亜鉛などのミネラルや食物繊維の含有量はそばが勝っています。そばのたんぱく質には、便の量を増やす働きやコレステロールの低下作用などが期待できます。

白土馬鈴薯(収穫時期:夏)

白土馬鈴薯は東御市の御牧原台地で生産されています。品種は一般的な「男爵」ですが、生産地の白い強粘土質の土壌と気候により、肌が滑らかで身は白く育ちます。

健康効果
含まれるビタミンCは100g中35mgと多く、また加熱で壊れにくいのが特徴です。じゃがいもに含まれるたんぱく質が消化吸収されるとき、小腸から満腹ホルモンのコレシストキニンが分泌され、満腹感が得られやすくなり過食を防ぐという研究があります。でんぷんの一部、難消化性でんぷんは小腸で消化されずに大腸まで届いて食物繊維のように働き、腸内環境を整えます。
食材の入手先
小諸市、佐久市、東御市に属する「御牧原台地」が産地です。
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本来、ビタミンCは熱に弱い性質なので加熱調理で損失してしまいがちです。ところがじゃがいもの中に含まれるビタミンCは、デンプンに守られていることから、加熱調理しても損失しにくいといわれています。

くるみ(収穫時期:秋)

東御市が代表的な産地です。古くから「形をもって形の衰えを治す」と言われ、脳の形に似たくるみを食べると、脳の機能向上や若返りに効果があります。

健康効果
くるみには、不飽和脂肪酸や、たんぱく質・カリウム・鉄分などがバランスよく含まれています。高血圧・動脈硬化などの予防、また、老化防止・美肌効果・脳の若返りが期待できます。
食材の入手先
東御市内の道の駅「雷電くるみの里」(TEL.0268-63-0963)などで販売。

ラズベリー(収穫時期:6月下旬~7月下旬)

健康効果
生の果物の中では、鉄分が豊富。鉄の吸収に必要なビタミンCも含みます。抗酸化成分のエラグ酸には、細胞のがん化を抑える作用や美白作用が知られています。

青シソ(収穫時期:6月~8月)

シソは、日本原産で、最も古い野菜の一つ。縄文時代の遺跡から種子が発見されました。もともとは、赤シソ(紫蘇)のことを指し、青シソは赤シソの変種と言われています。

健康効果
βカロチン含有量は野菜の中でもトップクラス。骨の健康維持に欠かせないビタミンK、胎児の奇形予防などのためにとりたい葉酸も豊富です。ただし、一度にたくさん食べるハーブではありません。これらの栄養素の補給源というよりは、漢方的な観点から、香りの作用でイライラをとり、気持ちを鎮めてくれるものと捉えるほうがいいでしょう。

赤カブ(収穫時期:10月~11月)

カブは、地方品種が多く、県内にも伝統野菜に認定されたカブが数種あります。

健康効果
根にはでんぷんの消化酵素、アミラーゼが含まれていて、胸やけや胃のもたれを防ぎます。赤い色素成分には、全身の細胞を酸化の害から守る作用が期待できます。葉にはビタミンCやβカロチン、ビタミンK、カリウム、カルシウムが豊富に含まれており、ほうれん草に優るとも劣らず効能豊かな成分の宝庫です。
食材の入手先
長和町和田の「和田宿ステーション」(TEL.0268-88-0008)など

辛ピーマン(収穫時期:8月~11月)

健康効果
葉と実のどちらにも含まれる辛味成分には、エネルギー消費量を増やす作用が期待できます。辛味の刺激は胃腸の働きをよくしてくれるので、食べた瞬間から代謝アップのスイッチが入ります。血流をよくして冷えを改善する作用もあります。

山菜(ワラビ、ゼンマイ)(収穫時期:3月~7月)

ワラビは毒性がある為、生では食用にできない。根茎から取れるデンプン「ワラビ粉」でつくる「わらびもち」の和菓子も有名です。ゼンマイは乾燥ゼンマイは産直などでも良く見かけるポピュラーな山菜です。ゼンマイの先の幼葉は白い綿毛に包まれていますが、その昔東北地方では、ゼンマイ織りといってこの綿毛で織物が作られました。防水性に優れたこの綿毛は合羽などに利用されていた様です。

健康効果
春に旬を迎えるワラビやゼンマイなどの山菜には、冬の間に溜まった毒素を排出する作用があると言われます。ただしワラビやゼンマイ自体にも毒性があるため、必ずあく抜きを行ってから調理してください。