商工会と商工会のあるまち

Vol.2 木曽町

天下の奇祭「水無神社例大祭」と
地域の郷土食「すんき」
創業支援に力を入れる町・村

水無神社例大祭

 木曽町は、長野県の南西部に位置し、西に木曽御嶽山(標高3、067ⅿ)、東に中央アルプス木曽駒ケ岳(標高2、956ⅿ)を配し、町の中央に木曽川が流れる豊かな自然に恵まれた山間の町です。木曽川流域に沿って国道19号とJR中央本線(中央西線)が南北に走り、総面積 476・03㎢の90%を山林が占めており、利用時期に到達したカラマツ材を中心に伐採して、付加価値をつけて販売し、主伐後は再造林をしていく「木の産業づくり」を目指しています。平成17年11月(2005年)、木曽福島町・日義村・開田村・三岳村の旧1町3村が合併して木曽町が誕生しました。今年、木曽町誕生20周年の節目を迎え、5月31日には記念式典が行われました。また「田舎暮らしの本(宝島社発行)」住みたい田舎ベストランキング (人口5、000人以上1万人未満のまちの部)において、「シニア世代」「子育て世代」「若者世代・単身者」の3部門で1位となり、移住者も年々増加しています。市街地の木曽福島地区では、毎年7月22日・23日に「水無神社例大祭」が行われ、多くの地域住民・観光客で賑わいます。「みこしまくり」は、御輿を落とし、まくって(転がして)、壊してしまうという荒々しいお祭りで、「天下の奇祭」とも言われています。合わせて22日(雨天順延23日)には、「きそふくしま花火大会」も開催され、約900発の花火が夏の夜空を彩ります。

 王滝村の御嶽山は、雄大な火山性独立峰で、高標高部から山腹にかけて連続的に変化する希少な自然植生や、古くから山岳信仰の山として自然と文化が融合した価値も高いことなど、 我が国を代表する自然公園に値すると評価されて国定公園化が進められています。そのブランド力が強化され、2014年9月の噴火災害からの復興を後押しするとともに、保護と利用の両面が期待されています。

 先人達が残してくれた食文化は後世に引き継がれており、春には「ほうば巻き」、夏には「白菜・とうもろこし」、秋には「栗こもち」、冬には「すんき」など、四季折々の食文化も豊かです。木曽の伝統食でもある「そば」と「すんき」は、冬季限定で「すんきそば」として、多くの来店客に喜ばれています。商工会の観光部会では、この季節に合わせて「すんき」料理の飲食時にスタンプを押してもらい、そのスタンプの数により賞品が当たる「すんきde元気フェア」を実施しています。皆様もぜひ木曽町・王滝村にお越しいただき、「すんき」をご賞味ください。
 木曽町商工会は、平成19年4月1日に木曽福島町商工会(木曽福島町)と木曽中部商工会(日義村・開田村・三岳村・王滝村)が合併して生まれた商工会です。地域の経済活性化と持続可能な発展を目指し、多岐にわたる事業を展開しています。特に創業支援に力を入れており、木曽町・王滝村で新たに事業を始めようとする方々を対象に、経営・財務・販路開拓・人材育成などの知識が習得できる実践的なセミナー「創業木曽ゼミ」を毎年開催しています。全カリキュラムの3分の2以上出席した受講者には「特定創業支援受講者」の「証明書」が発行され、登録免許税の軽減や創業関連保証の特例等の支援が受けられます。来年、木曽町商工会合併20周年を迎えることとなり、記念式典等を計画しています。
 これからも、会員の皆様とともに、地域社会へ貢献できる商工会を目指して取り組んでまいります。

(商工連ながの 2025.8 Vol.401 掲載)
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