Vol.3 栄村
日本の秘境と
秋山郷天池紅葉
長野県の最北端、新潟県との県境に位置する栄さかえむら村は、豊かな自然と歴史文化、そして人のぬくもりに満ちた村です。面積は約271㎢と広大ながら、人口はおよそ1、400人(2025年現在)。村の大部分が山林で占められ、昔ながらの日本の原風景が今なお色濃く残されています。

■日本有数の豪雪地帯
栄村は、日本でも屈指の豪雪地帯として知られています。冬になると数メートルを超える積雪があり、その美しい銀世界は訪れる人々を魅了します。こうした雪の恵みは、春になると雪解け水となって棚田や畑に潤いを与え、清らかな川や温泉も育んでいます。
■秋山郷 ― 秘境と呼ばれる集落群
栄村の最奥部に広がる「秋山郷」は、新潟県津南町とまたがる深い山あいの地域。中世からの自給自足的な暮らしが続いてきたこの地域は、「日本のチベット」とも称されるほどの秘境感があります。ブナ林や渓谷、滝など手つかずの自然が残り、秋には山全体が紅葉に包まれる絶景スポットとして知られています。
■温泉と癒しの時間
栄村には複数の天然温泉があります。特に人気の「中条温泉トマトの国」や、秋山郷に点在する小さな温泉宿は、訪れる人々に心安らぐひとときを提供します。地元の人々との交流を楽しみながら、ゆっくりと湯に浸かる時間は、日常を忘れる癒しの時間となります。
■地域の恵みと農産物
栄村では、米や山菜、そば、トマトなど、四季折々の農産物が育まれています。中でも豪雪地帯特有の「雪中貯蔵」による保存技術や、天然の清水で育てられた野菜は、甘みと旨みが凝縮されており、高い評価を得ています。地元直売所では、新鮮な農産物や加工品を購入することができ、訪れる人に「食」の楽しみを届けてくれます。
■歴史と人々の記憶
2011年には、東日本大震災の翌日に発生した「長野県北部地震」で大きな被害を受けました。地域住民の結束と支援によって、着実に復興を遂げています。この経験は、村の人々にとっての記憶であると同時に、訪れる人にとっても“防災”や“地域の絆”について考えるきっかけとなります。
■栄村への移住
宝島社発行の『田舎暮らしの本』「2025年版 住みたい田舎ベストランキング」の新企画「移住者増の人気地ベスト100」で全国3位に選ばれたことで、一気に注目を集めました。村の認知度も高まり、今後さらに移住者が増えていきそうです。
栄村商工会は平成19年に近隣の野沢温泉商工会と木島平村商工会と広域連携を結び、令和6年からは第2期商工会マスタープランの広域経営支援センターエリアの奥信濃エリアとして、統括経営支援員と主任経営支援員での複数人の職員での支援体制を整えて実行しています。
喧騒から離れ、静かで豊かな時間を過ごしたい方にとって、栄村はまさに「心のふるさと」。
自然と人の営みが調和する、美しい村・栄村へ、ぜひお越しください。