支援テーマ

【No.83】非正規社員の正社員化に当たり、キャリアアップ助成金の申請支援

支援者

商工連 上席専門経営支援員  佐藤 弘一
商工会 阿智村商工会 主任経営支援員 今井 毅

企業概要

事業所名 有限会社オノガワ精機
代表者(相談者)氏名 熊谷 剛
所在地 下伊那郡阿智村智里2303
業種 製造業
事業内容 金属部品の切削加工
従業員数 2名
創業(設立年月) 昭和40年創業、平成3年9月法人設立

支援の内容

■企業の現状・課題及び支援の経緯
同社は長野県阿智村で金属切削加工業を営み、主に微細加工や複雑形状加工による精密機械部品を製造。昭和40年に現会長が個人事業として創業、平成3年9月に法人化、平成27年に長男が事業承継で代表取締役に就任。支援実施前の人員体制は役員2名、正社員1名、短時間従業員1名。航空機用部品や自動車用部品、光学部品を製造していますが、近年は付加価値の高い医療機器用部品の割合を高めています。主要設備は多軸制御CNC自動複合旋盤、CAMシステム、画像寸法測定器など。限られた人員と設備でいかに売上増加、利益増加を実現するか、が課題です。
そこで、短時間従業員を正社員として正規雇用し、それに併せて助成金の活用などの支援をすることになりました。

■支援内容
1 短時間従業員の正社員化における労務管理体制の整備支援
2 短時間従業員の正社員化に係る助成金の活用支援

■支援結果及び今後の展開等
1 短時間従業員の正社員化にあたり就業規則の改定、全社の労務管理適正化を支援し、正社員化を実現できた。
2 キャリアアップ助成金の申請にあたり、適正な計画書作成と申請手続きを支援。助成金の支給申請についても支援を行い、満額の助成金を得ることができた。今後は、働き方改革に基づきさらに労働環境の改善を継続的に行い新規設備導入も進めて、業務の効率化、労働者の負担軽減、売上及び利益の向上を図る。

<会社全景>

 

<工場内の様子>

支援を受けた企業(事業者)の声

労務管理体制が改善され、適正な労働環境の整備が進み、大変有効な支援をいただいた。
また、助成金の活用は賃上げ原資確保となり、資金繰りの安定になった。
今後も継続して労務改善、助成金の活用などの支援をお願いしたい。

上席専門経営支援員による所感・メッセージ

商工会担当者の日頃からの経営支援がきめ細かくフォローされており、随時様々な相談が持ち込まれ、会社と商工会との信頼関係は大変すばらしいものが築かれていました。社長以下全員の従業員が、商工会担当者を信頼し、事業の持続化に向け日々頑張っています。
そのうえで、活用可能な助成金支援の提案・申請支援、それに伴う労務環境の整備のお手伝いができたことは、自身にとっても大変勉強になりました。
会社にとって受注増に向けた取り組みは最も重要な課題ですが、それを支える労務管理も同時に重要です。その意識・体制がさらに築かれるよう支援します。

【令和7年度助成金受給の成果及び申請】
○キャリアアップ助成金申請、及び助成金受給
①就業規則の整備支援     令和5年9月改定・施行
②正社員化助成金支給申請支援 令和6年11月20日 受給決定 令和7年3月10日
○働き方改革推進支援助成金
①交付申請書の提出支援    令和7年5月27日
②交付決定通知書受領     令和7年6月9日