22_住宅新ブランド「Liberte」(リベルテ)の開発による販路開拓 [平成30年度]

住宅新ブランド「Liberte」(リベルテ)の開発による販路開拓 [平成30年度]

支援テーマ

住宅新ブランド「Liberte」(リベルテ)の開発による販路開拓

支援者

商工会名 辰野町商工会
担当主任経営支援員等名 伊藤 岳史

専門家

専門家名
主な保有資格
主な専門分野

企業概要

企業名 有限会社関建ハートホーム
業種 建設業
資本金 300万円
従業員数 3名

事業概要

創業(設立年月日) 平成8年8月
住所 上伊那郡辰野町大字平出1992-3
事業内容 住宅の建築、リフォーム、リノベーション他

支援の概要

■経営課題

少子化に加え、断熱性能の法制化と省エネ化の加速等により新築件数が減少する中、建築業界は厳しい寡占化が進んでいる。この厳しい業界を生き抜くためには他社との差別化と、当社の独自性を広く伝える広告宣伝がより重要になってくると思われる。

また、現状では建て主の主力が20代後半になっているが、今後も若年化傾向が続くものと予想されるため、1棟当たりの顧客単価も一層下がるものと思われる。

新築着工数が減少する反面、リフォーム市場については、年々拡大している。

リフォーム市場の拡大に伴い、既存の住宅会社はもちろん、家電量販店やホームセンターなど異業種からの参入も進んでおり、市場は拡大するものの、今後より一層、競争・競合が激化するものと予想している。

 

■支援内容

新築住宅事業において、高気密高断熱住宅で、アトリエ建築家とつくるデザイン性の高い住宅「R+house」(アールプラスハウス)にFC加盟したが、予算的に手が届かない顧客層をターゲットに、廉価版として、自社オリジナルブランドSEKIKEN STYLE HOUSE「Liberte」(リベルテ)の販売を開始した。

自社コンセプトは変えずに、より求めやすい価格帯のブランドとし、メインターゲット層を20~30代に設定した。新ブランドのHP掲載は当然であるが、若年層への浸透を図るため、住宅イメージに合う「オシャレ」感を演出したサイトを構築した。

他社合同の展示会には住宅購入を検討する顧客層が2日間で80~100組程度来場されるため、そこへ自社ブースを出展し、パンフレットを配布した他、写真パネルを使って他社との違いなど丁寧な説明を行った。

潜在顧客への興味付けとともに、見込客を発掘し、フォローイベント「賢い家づくり勉強会」への来場を促すとともに、より確実な誘客に結びつけるため、トライアル物件を使った構造見学会・完成見学会を開催した。

 

■支援成果

パンフレット、HP、写真パネル、チラシといった視覚を重視したツールを作成できたことにより、30代半ばの顧客への興味付けができた。

新築住宅のラインナップに「Liberte」(リベルテ)を加えることで、「R+house」を気に入りながらも予算的に建築をあきらめていた、特に若年層の顧客をピックアップすることができた。

また、まずは「Liberte」を呼び水に、より高性能設備やデザイン性をPRすることで、今後、「R+house」にレベルアップする顧客の獲得も相乗効果として期待できる。

工事費の低価格化傾向により、1棟当たりの総工費からある程度の減額をせざるを得ないが、着工件数を増やすことでスケールメリットが生まれ、減額分は回収されることになり、自社独自ブランド構築の効果は大きい。

 

1

 

第5回R+house全国大会・第1回デザインコンテスト準大賞受賞物件

(岡谷市)(設計:アトリエ建築家・内山理恵)

 

2

 

自社オリジナルブランドSEKIKEN STYLE HOUSE

「Liberte」(リベルテ)の施工中の画像

 

 

支援を受けた企業(事業者)の声

当初、小規模事業者持続化補助金の申請に向け、自分で事業計画書を作成しました。自分では細かなところまで計画できていると思っていましたが、商工会の伊藤主任経営支援員さんから、客観的な意見やアドバイスを受けたことにより、より確実な計画となり、結果的に無事、補助金が採択となり良かったです。

補助金採択後もフォローしていただき、計画どおり進めることができました。

商工会から補助金の提案を受け、事業計画書の作成と補助金の申請にチャレンジしましたが、丁寧に説明・支援していただいたことが成功につながったと思います。

改めて商工会の支援に感謝いたします。

ただひとつ要望をあげるとすれば、補助金の限度額をもっと上げていただければありがたいと思いました。

フォローアップ

補助金の申請にあたり、最初に申請書を見させていただいた時点で、事業者の目標管理や事業設計がほぼまとまっていました。社長自身、普段から経営に対し、真摯に、前向きに取り組んで来られた結果のように感じました。

補助金採択決定後の補助事業の進行もスムーズで計画通りに遂行されており、実績報告の中でも効果があったとの報告がされており安心しました。

今後も、提案型の支援ができるよう、継続してフォローアップ支援を実施していきたいと考えています。